現役動物看護師に聞く!愛玩動物看護師を目指す後輩に伝えたいこと

動物が好き!将来動物に関わる仕事がしたい!動物看護師になりたい!

実際の現場はどうなの?どうやって看護師になったの?

 

今回は動物看護師になって4年目を迎え、リーダーも任される立場である現役動物看護師に色々と聞いてみました!

 

動物看護師を目指したきっかけを教えてください。

幼いころから動物が好きで、将来働くとしたら動物関係の仕事に就きたいと考えていました。私が小学生の時、飼っていた柴犬が骨折をしてしまい、心配と不安な気持ちでいっぱいになりながら動物病院へ行ったところ、動物看護師の方が大丈夫だよと優しく声をかけてくれて安心できたことを覚えています。

その時は動物看護師という職業を知りませんでしたが高校生になって将来どんな職業に就きたいか考えた時にそのエピソードを思い出し、家族にも動物にも優しい動物看護師になりたいと思ったのがきっかけです。

 

出身校をどのように選びましたか?

私はつくば国際ペット専門学校を卒業しました。

この学校を選んだ理由は犬の飼育頭数がとても多く、1人につき1頭の犬がつくパートナードッグ制度というものがあったからです。パートナードッグと一緒に授業を受けるだけではなく、ともに暮らすことでより犬について学ぶことができました。

卒業するときに引き取ることができるので、今も一緒に暮らしています

また、附属動物病院での臨床実習があったため実際の現場を学ぶことができました。

 

難しかった勉強は何ですか?

ひたすら暗記をするしかなかったため、動物にまつわる法律の勉強が難しかったです。虫食い問題を何度も何度も繰り返して覚えました。

動物看護師として働くためには必要な知識ですし、国家試験にも出てくると思うのでポイントを押さえて覚えたほうが良いと思います。

 

実際に3年間働いてみて、学生の時に想像していた動物看護師との違いはありましたか?

学生のころから動物看護師の業務は多岐にわたるとは思っていましたが、実際に働くと想像以上でした。

通常の動物看護業務に加え、病院内の消耗品在庫の管理や掃除、ホームページに掲載する記事の作成等も行っています。

在庫管理に関しては在庫切れを防ぐためにとても気を付けていますが、商品の変動があるので大変です。

 

働いていて嬉しかったこと、大変なことを教えてください。

嬉しかったことは入院していた動物が元気になってお家に帰ったことです。

もちろん獣医師による治療の効果もあると思いますが、入院中の様子をこまめに確認しながら、栄養管理を行ったことで回復してくれた動物がいました。

退院後に元気に動物病院へ来てくれるところを見るととても嬉しいです。ご家族と話して感謝の言葉をいただいた時は本当に嬉しかったですね。

 

大変だと感じたのは、つい最近も来ていたのですが、感染症にかかった動物が入院した時です。

状態によっては数分おきに様子を見に行き、感染した動物に触るときは完全防備して病院内で感染を広めないためにしっかりと消毒を行わなければならないので、時間もかかるし気が抜けないのでとても大変です。

 

普段から心がけていることはありますか?

動物看護師を目指すきっかけになった方のようになりたいので、笑顔でいるように心がけています。

特に病気の動物の場合はご家族ももちろん心配だと思いますし、人が緊張しているとその感情が動物にも伝わってしまうので笑顔で接するようにしています。

他には動物の性格によってどう接するか考えるようにしています。

保定しているときは大丈夫だよ、頑張ってるねなど声をかけたり、頭をなでたり、抱っこしたりすることで落ち着いてくれることが多いですが中にはそういったことを好まない子もいるので、その子の性格に合わせて声色を変えたりなど工夫して接しています。

 

学生のうちにやっておいた方がいいことはありますか?

動物病院への実習はできるだけ多くいったほうが良いと思います。働き始めてこういうところは他の病院はどのようにしてるのだろうと思うことがありますが、就職してからだと他の病院を見学する機会はほとんどありません。

自分に合った動物病院を探すためにもなるのでいろいろな病院を回ってみた方が良いと思います。

私は2軒しか行くことができなかったので、行くチャンスがあるのならばできるだけ行くことを勧めます!

 

動物看護師の国家資格化についてはどう思いますか?

注:インタビュー時の情報で、現在は受験資格があることが確認できています

 

色々なことが定まっていない中で進んでいるので正直不安はあります。受験資格の基準をはっきりしてから国家資格化を決めて欲しかったと思っています。

私の卒業した学校では現段階でまだ受験資格があるのかもわからない状態です。基準がわかっていれば、初めからから受験資格のある大学へ行っていたと思います!

受験資格があるのならば、資格を取った方が良いとは思います。資格がないと今任されている仕事ができなくなってしまうので・・・

もし受けるか悩んでいるのであれば、自分が看護師として何をしたいか考えてから決めればよいのではないでしょうか。

 

看護師として新しくやってみたいことや挑戦したいことはありますか?

犬の保育園に興味があります。

ご家族がお仕事で日中はお留守番をしていると社会化ができずに大人になってしまい、大変な思いをしている方を病院でも見かけます。

なので、子犬の頃からご家族以外の人や犬と触れ合うことのできる犬の保育園でいつか看護師として携わりたいと思っています。

 

最後に、動物看護師を目指す学生の皆さんに向けてひとこと!

動物看護師は辛いことや大変なこともありますが、とてもやりがいのある仕事です。理想の動物看護師を目指して勉強頑張ってください!

この記事を書いた人

田川 麻衣子(受付)
キャバリアが好きで愛犬とともに地方で行われるオフ会に参加するほど。通勤バッグから小物まで様々なものをキャバリアグッズで統一。当院の顔として常に笑顔と気遣いを忘れない丁寧な接遇がモットー。また当院のHPの作成やSNSの発信などといった広報も担当している。