犬猫は吐きやすい? ヒトとの違いは?

何故犬や猫はこんなにも吐いてしまうのか不思議に思ったことはありませんか?

今回は『犬猫は吐きやすい理由』についてお話します。

まず、なぜ犬や猫は吐きやすいのでしょうか。吐きやすい理由があります。

(1)吐く行動は自然界では一般的

一つ目に自然界では「吐く」という行動が必要であった名残であると考えられています。犬や猫は味覚が発達していないため匂いでわからない物は食道や胃までいかないと判断がされないためです。

(2)構造の違い

二つ目に構造的な理由があります。二足歩行の人は食道と胃が地面に対して垂直です。吐くときには胃から口まで持って行くエネルギーが必要です。四足歩行の犬やねこは、食道と胃は地面に対して水平になっています。人よりも少ないエネルギーで吐き出す事ができます。

また人と犬では食道の構造も違っています。嘔吐に関わっているのは食道の筋肉の違いです。人は横紋筋と平滑筋で構成されています。犬や猫はほとんどが横紋筋で構成されています。横紋筋と平滑筋の大きな違いは意識的に動かせるかどうかです。横紋筋は意識的に動かすことができますが、平滑筋はできません。このため犬や猫は人よりも意識的に吐き出す事ができます。

消化管の長さも違います。犬は体長の5・6倍、猫は4倍ほどです。人よりも短いですが、消化・吸収が終わるまでには6~8時間ほどかかり人の2~3時間と比べ長いです。胃の中に食べ物が長い時間あることも吐きやすいと考えられています。

(3)食べ方の違い

三つ目にごはんの食べ方です。犬や猫はごはんをそのまま丸のみしており、咀嚼はしていません。このために大きいすぎたり、尖っていたりして吐きやすくなってしまいます。ごはんの時に嚙んでいる音がするかもしれませんが、遊んでいるだけのことがほとんどです。

 

実は同じ吐くでも種類が違う!?

犬猫の嘔吐には種類があります。一般的な嘔吐と吐出です。嘔吐の特徴はほどんどの場合で前兆があります。下記の様子が見られた時には注意が必要です。

「口をくちゃくちゃする」「よだれを垂らす」「震える」「お腹や背中が波打つ」というようなことが見られます。気持ち悪い時にもこれらの様子が見られます。

吐出はごはんを勢いよく食べたときや食道炎、巨大食道症などが原因です。嘔吐との違いは食道のものを勢いよく吐き出す事です。そのため未消化のごはんが出ます。継続する時には食道炎や巨大食道症の可能性があるので病院を受診してください。

吐出を防ぐためにはごはんをゆっくり食べてもらう工夫が必要です。

例えば、「凸凹のお皿にする」「コングを使用する」「ふやかす」「少量頻回にする」「ごはんの粒の形を変える」などがあげられます。

お湯でふやかすとより匂いがでるのでおすすめです。

冷凍するとより長い時間をかけて食べることができるのでおすすめです。

ここまでは嘔吐の特徴や種類を紹介しました。

次に、吐きやすい犬や猫は嘔吐や吐出が1回でも病院に行った方が良いのでしょうか?毛玉や食べたもの、異物など何を吐いたのかで変わるのでしょうか?

食べたものや胃液などを吐き一度のみで続いておらず、その後けろっとしている時は一次的なものの可能性があります。様子をみても構いませんが、ご不安であれば病院に連絡し受診の相談をしてください。

また間違えて食べてしまったものが出た場合には病院の受診を検討してください。吐き出したものが全てではない可能性があり、食べてしまったものによっては処置が必要になります。

病院を受診する際には以下のことを観察してお伝えして頂けると助かります。

・吐いたタイミング(食事前後、寝起きなど)

・吐いた回数、頻度

・吐いた後の体調

・吐き出した物の内容

・咳やよだれの有無

吐いた後のごはんはどのようなものが良いのでしょうか。病院を受診した際には獣医の先生の指示に従ってください。

様子を見ている場合には1回の量を減らして回数を増やしてみてください。お湯でふやかしたり、細かくすることもしてみてください。病院では消化にいいごはんもあります。販売しているものやサンプルもあるので吐きやすい子でごはんの変更を検討する時には利用してみましょう。消化にいいごはんにも、メーカーによって嗜好性の違いや、低脂肪や高線維など種類がありますので、獣医師や看護師に相談してみてください。

 

犬猫はなぜ吐きやすいのか、について色々とお話しました。実際に自分のわんちゃん猫ちゃんで起こった時にはとても心配なことと思います。どうするか判断できないときやご不安な時にはぜひ病院にご相談ください。