猫の種類によってかかりやすい病気がある?! 知識があるだけでもぜんぜん違う、猫の種類別にかかりやすい疾患についてご説明します。

猫は小さい犬ではありません。猫には猫にかかりやすい病気があります。

どの猫種であっても、血統を安定させるために血が濃くなり、繁殖家庭で遺伝性疾患をもって生まれる可能性があることは覚えておきましょう。

 

始めに、犬より猫で多い病気をざっくり見ていきましょう。

 

≪急性・慢性腎障害≫

猫と一緒に暮らしている方なら、避けては通れない腎不全。

他の動物と比べてネフロンの数が少ないために少しのダメージや積み重なることでクリティカルヒットにつながる可能性が高い動物です。

詳しくはこちらのページをご参照ください。

 

≪スタッドテイル≫

背中のしっぽに近い部分にある尾腺(脂を分泌する腺)から過剰に分泌されることによってベタベタになってしまう症状です。

去勢をしていない男の子や、長毛種で多くみられることがあります。

 

≪舐性皮膚炎(しせいひふえん)≫

馴染みのない病名ですが、「なめくずし」「過剰グルーミング」ということばで代用されています。

おなかや後ろ脚、内もも、おしり、背中などのなめやすい部位に起きやすく、大量の毛を飲み込んでしまうので、吐く回数も増え、蓄積すると毛球症のリスクにもなります。

ハゲたところにザラザラの舌でどんどん舐め続けることで皮膚炎や出血に至ります。

 

≪あごニキビ≫

その名の通り、猫のあごにニキビのようなものができてしまうことです。初期症状は黒いブツブツした汚れが付着している状態です。

二次感染で皮膚に炎症が起きて炎症が起こることがあります。ここまでくると治療が必要です。

 

では猫の種類別になりやすい病気について見ていきましょう。

※この猫種類だから必ず発症するということではありません。

 

【猫の代表的な遺伝性疾患】

 ①多発性嚢胞腎

腎臓に多数の嚢胞(液体が入った袋)が形成させる病気です。

初期症状はほとんどなく、4歳以上で発症することが多いです。嚢胞の形成によって腎臓の組織が線維化していき、腎障害を引き起こします。

<好発品種>

ペルシャ、ペルシャと血縁関係のある猫種、スコティッシュ・フォールド、アメリカン・ショートヘアー、マンチカンなど

②肥大型心筋症

心臓は4つの部屋に分かれています。

そのうち、全身へ血液を送り出す作用が最も強い左心室という部屋の壁が求心性(内側にむかって)分厚く肥厚することで❝うっ血性心不全❞を引き起こします。

肺に水が貯まることで呼吸不全がおこったり、血栓が後ろ足の血管に飛んで麻痺したり、肺の血管に詰まって窒息死により突然亡くなってしまうこともあります。

<好発品種>

メインクーン、ラグドール、アメリカン・ショートヘアー、スコティッシュ・フォールド、ペルシャ、マンチカンなど

③骨軟骨異形成症

関節の骨の組織が以上に増殖することで起こる病気です。

前足の手根関節や、かかとの足根関節に骨瘤(骨のかたまり)ができることがあります。

骨瘤ができないこともありますが、遺伝的に骨の形が異常なため、関節の動きに支障がおきたり、痛みが出やすかったりします。

<好発品種>

スコティッシュ・フォールド、マンチカン、アメリカン・カール、ヒマラヤン、ペルシャなど

④シュウ酸カルシウム結石

おしっこに結石ができてしまう病気です。結石の種類は数種類ありますが、特にシュウ酸カルシウムになりやすい猫種があります。

シュウ酸カルシウムは一度。目に見える結石の状態になってしまうと、溶解することができないためおかしいなと思ったらすぐに受診しましょう。

<好発品種>

アメリカン・ショートヘアー、スコティッシュ・フォールド、マンチカンなど

⑤たれ耳・カール耳の品種の外耳炎

軟骨が変形することで、たれ耳・カール耳の猫ちゃんは一般的な品種よりも耳の通気性がよくないため、外耳炎になりやすいと言われています。

定期的に耳掃除をしてあげる必要があります。

<好発品種>

スコティッシュ・フォールド、マンチカン、アメリカン・カールなど

⑥短頭種(鼻ぺちゃ品種)の流涙症

涙は目と鼻をつなぐ鼻涙管を通って鼻に流れていきます。

鼻涙管が生まれつき詰まっている・狭くなっているという鼻涙管狭窄という状態になると、涙があふれてしまい、涙で常に顔が濡れている状態になり流涙症となります。

<好発品種>

スコティッシュ・フォールド、エキゾチック・ショートヘアー、ペルシャ、ヒマラヤンなど