犬も猫もトイレトレーニングは必須です!どのようにトレーニングするかコツをお教えします。

生きていくうえで必要不可欠なトイレ、トイレは自然に出来るもの、教える必要あるの?と思う方もいるかもしれませんが思い出してください。

子供もおむつからパンツに移行するまでトイレトレーニングをしたことを。時間もかかりますし失敗もありますがトイレで出来るようになるとうれしいですよね!

散歩じゃないと排泄ができないという子もいるかもしれませんが、トイレを覚えれば部屋を衛生的に保てますし、室内で排泄をすることも可能です。

もし台風や地震などの自然災害が起きたとしてもトイレトレーニングをしておけば指定の場所で排泄をすることもでき、まわりの人とトラブルになることも防げます。

病気の時や介護が必要になった際も外に出なくてもかけ声をかければ排泄をしてくれますので、衛生的に管理することも出来ます。

トイレトレーニングはとても大切な事だということがわかると思います。

 

トイレの準備

はじめにトイレを準備しましょう!

必要な物

サークルやケージ

トイレ素材(シーツ)→大きさは身体の1.5倍の大きさが必要

消臭スプレー

クレート

エチケット袋

猫のトイレ

できるだけ天井がない方が好ましい。大きさは身体の1.5倍の大きさが理想的

猫砂

トイレに必要な物が準備出来たら置く場所を決めましょう。

家族と子犬が普段1番長くいる場所はどこでしょうか?

リビングなどの一室においておけば、子犬・子猫がトイレをしたい時にすぐ行けるため失敗が少ないでしょう。

一般的には食べる場所や寝る場所から離してあげるのが理想的ですが、あくまで理想ですので部屋の大きさを考えて無理のない範囲で環境を整えてあげるといいでしょう。

 

トイレトレーニングのコツ

子犬の場合

失敗させない環境を作りタイミングを逃さない

成功したらご褒美をすぐにあげる

失敗しても叱らない

この3つがとても大切です。

まず失敗させないためのコツはトイレへ行くタイミングを覚えることです。

子犬は寝て起きた後、食べた後、遊んだ後などが排泄のタイミングです。そのタイミングを逃さないためにも最初は行動の範囲を制限し、トイレにすぐ行けて失敗を減らす環境を整えてあげることが大切になります。

そのほかに地面の匂いを嗅いだり、腰を下げたりするのも排泄をする合図なので見逃さないようにし、トイレに誘導しましょう。

トイレに誘導し、かけ声をかけます。「ワンツーワンツー」や「トイレトイレ」など。

かけ声で排泄のタイミングを覚えると指定した場所で排泄を促すときにここがトイレだよと伝える事が出来るのでかけ声をかけながら教えてあげるといいでしょう。

そしてトイレで排泄が出来たらすぐにご褒美をあげてください。トイレから手が届くところにご褒美を置いておき、「いいこ」「おりこう」などわかりやすく褒め言葉を伝え、ご褒美をわたしましょう。

トレーニングではタイミングがとても大切です。

おやつが無かったから後であげよう、シーツを片付けてからあとで褒めようなど後回しにすると子犬はなぜご褒美がもらえたのか、なぜ褒められたのか理解出来ません。

ですので、トイレが出来たらすぐにご褒美をあげることがとても大切になります。

失敗しても決して叱らないでください。

叱られると「排泄」をしたことに関して怒られていると勘違いをし、排泄を我慢してしまったり、どこか他の場所に隠れて排泄をしたりすることもあります。

このトイレトレーニングは1回では覚えられません。根気強くトイレする場所、かけ声をかけて覚えさせていきましょう。

子猫の場合

失敗させない

優しく見守る

排泄しそうなサイン、床の匂いを嗅ぐ、うろうろする、床を掻き始める。この姿を見たらトイレサインです。

素早く、そして慌てずにトイレにつれていきましょう。

慌てて大きな声を出したり走ってよったりすると子猫はびっくりして排泄をしなくなります。「素早く慌てずに」トイレに連れて行くことがとても大切です。

2~3回この作業を行うとトイレの場所を認識します。

失敗しても叱らずに静かにその場の臭いを消しましょう。

叱るとその場でしたことに怒られていると思わず「排泄」をしたことに怒られていると思ってしまい我慢をしたり家族に対して怖いと思ったりしてしまいます。

トイレサインを見逃さずトレーニングを行いましょう。

犬と違い大きな声で褒めるとビックリしてしまうのでその子の性格に合わせて優しく声をかけて褒めるか、終わるまで声をかけずに優しく見守りましょう。

 

失敗しない環境を作るには

最初のうちはトイレを失敗しないようにつきっきりで見てあげるのが好ましいのですが、難しいこともあるので、行動を制限できるように環境を整えましょう。

例えば下の画像の様に全面にシーツを敷き、サークルのシーツ内で排泄をしたらOKということにして排泄をしたら褒めます。

サークル内でトイレをすることに慣れてきたら徐々にシーツを減らしていきましょう。

そのほかに、子犬がトイレシーツと勘違いしやすい衣類やタオル、カーペットなどの素材は間違えやすいのでトレーニング中は片付けておくといいでしょう。

失敗してしまったら、その場所はしっかりと消臭スプレーなどを使用し、匂いを消して静かに片付けましょう。

子犬がトイレを我慢出来る時間は一般的に月齢プラス1時間と言われていますので時間を目安に誘導してあげてもいいと思います。

ともかく失敗を減らし、褒めて伸ばすことがとても大切です。

 

何度もトイレを失敗するようになった場合

犬の場合

まずはトイレ周りの環境が変わっていないか確認しましょう。環境を元に戻してあげた方がいいのか考える必要があるかもしれません。

そして他に何かトイレに行けない要因がないか、またストレスやトイレに関連した嫌な出来事が無かったかを考えてみましょう。

トイレをしたら嫌なことがあったからここでしたくないという事があるかもしれません。良い印象に戻すためにしっかりご褒美を使用して良い印象を取り戻しましょう。

何度も同じ場所で排泄をしてしまう場合はそこにトイレを移動してしまうのも一つの手段です。

色々なところにトイレをする場合はマーキング行動の可能性もありますので、その場合はトイレトレーニングをもう一度やり直す必要があります。

また、我慢できなくて失敗してしまったり、頻尿で様々な場所に排泄してしまったりする場合などは、泌尿器系の疾患の可能性も考えられます。

心配な事や不安な事があれば病院にご相談ください。

猫の場合

オス猫の場合、立ったままオシッコを後ろに飛ばすという「スプレー行動」があります。

去勢手術をするとほぼしなくなると言われていますが、スプレー癖が残ってしまう子もいるので早めに去勢手術をすると予防する事が出来ます。

また、わざと違うところにするケースもあります。

原因を探して、原因となった理由をしっかり見極めて対応する必要があります。

適切なトイレの大きさなのでしょうか、トイレの砂はきれいな状態なのでしょうか、トイレの場所を変えることも一つの手です。

その他に痛がっているようすやトイレまでいくけどやめてしまう、何度も何度もトイレに行くことがありませんか?もしかすると病気が原因で失敗しているのかもしれません。

不安なことや体調が心配でしたら病院を受診し診察を受けましょう。

 

最後に

トイレは子犬・子猫の小さい頃からトレーニングをすることで失敗することも少なくなります。

トイレに良い印象を作り、しっかりとかけ声でトイレができるようになる事は、一緒に生活をしていく上でとても大切だということがわかっていただけたかと思います。

生後6ヶ月くらいまでは個体差がありますが、覚えたことが出来なくなることもあります。しつけは覚えたら終わりではなく、継続して続けて行くことがとても大事です。

根気強くトイレの練習に付き合い、出来たらご褒美(おやつや遊び)&褒めるということを忘れないように頑張りましょう!

この記事を書いた人

荻野 直孝(獣医師)
動物とご家族のため日々丁寧な診療と分かりやすい説明を心がけています。日本獣医輸血研究会で動物の正しい献血・輸血の知識を日本全国に広めるために講演、書籍執筆など活動中。3児の父で休日はいつも子供たちに揉まれて育児に奮闘している。趣味はダイビング、スキーと意外とアクティブ。