猫の縫い針誤飲

当院で実施した外科症例について紹介します。

今回は猫の異物の誤飲に対する内視鏡を実施した症例です。

※術中写真が表示されますので苦手な方はご注意ください。

 

プロフィール

猫 去勢雄 6 歳

 

来院理由

縫い針を誤飲してしまった

 

検査

来院時は嘔吐などの症状は見られず

レントゲン検査にて胃内に針状の白く映る物(不透過物)が見られる

赤丸内が胃内に映る誤飲した針

 

診断

胃内異物(縫い針誤飲による)

 

外科手術

内視鏡検査にて胃内に来院前に食べたフード、誤飲した縫い針確認

内視鏡にて縫い針を胃内から除去

胃・食道粘膜に明らかな異常所見は見られず

胃の中にフードと誤飲した縫い針が見られる

摘出した縫い針と糸

 

術後経過

術後翌日にかけて呼吸状安定、他症状見られなかったため胃粘膜保護剤処方の上退院

退院後 3 日経過後も体調問題なし

 

異物の誤飲について

今回誤飲したものが縫い針ということだったため吐かせる処置は行わず、内視鏡での摘出を行っています。

鋭利なものを誤飲してしまった場合、吐かせてしまうと胃、食道を傷つけ胃穿孔、食道穿孔といった穴をあけてしまうからです。穴が開いてしまうと周囲の組織に炎症を起こし腹膜炎や気胸、胸の中で炎症を引き起こしてしまいます。

内視鏡で摘出してくる際も粘膜を傷つけないように注意を払いながら実施します。

食道・胃の異物について詳しくはコチラもあわせてご参照ください。

 

犬や猫は人間が想定していないものを飲み込んでしまったりします。動物たちから届くようなところに飲み込んでしまうものや興味を示すようなものは置かないように、いたずらできないようにしてあげましょう。

また何かを飲み込んでしまったときは気づいた時点で動物病院にご連絡ください。

行徳院、新鎌ヶ谷院ともに内視鏡設備はございます。お気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

小安 瑛加(獣医師)
ご家族様が相談しやすい診療を心がけ、診察受けてよかったと思えるような獣医療を提供できるよう日々邁進中。趣味は美術館、博物館に行くことで非日常感が味わえる独特な空間が好き。実家では猫を飼っていて帰省するたび猫を吸っては猫アレルギーを発症させている。