骨ってどんな役割があるの?動物によって違いはあるのかな?

骨格とは

関節で結合した複数の骨及び軟骨によって構成される構造のことを骨格といいます。骨格には体を支えたり外部の衝撃から内臓を守ったりする役割があります。

骨格は人でもそれぞれ違いますが、犬や猫など他の動物と比べると骨の「数」や「構造」にも大きな違いがあります。

 

犬猫の骨の数、役割、構造、形成期間

犬の骨の数は約320個、猫では約240個あります。体の大きさは人より小さいですが多くの骨を持っており、その分一つ一つの骨の大きさが小さいです。

骨の構造は外側に骨皮質があり、内側に骨髄が入る骨髄腔があります。骨皮質では骨にカルシウムを貯蔵する役割があります。また、骨髄には新しい血球を作る働きがあり赤血球や白血球を作り出しています。

骨はその形によって上腕骨・大腿骨などの長骨、手根骨・足根骨などの短骨、肩甲骨などの扁平骨に分類されます。

長骨の両端のことを骨端といい、その間の部分を骨幹といいます。骨端と骨幹の境界近くには軟骨があり、この軟骨のことを成長板といいます。

成長が終わると成長板は骨の細胞になります。幼いころに成長板を骨折すると骨の成長が阻害され、骨が短くなったり曲がったりする恐れがあります。

小型犬では8-10カ月、中型犬では10-12カ月、大型犬では18-24カ月、猫では10-12カ月で骨の形成が終わるといわれています。人の15-18年と比べると驚くほどの成長スピードということが分かります。

 

人やウサギなど他の動物との違いは?

人と違って犬には鎖骨がなく、猫の場合鎖骨自体はありますが退化して機能自体はしていません。

そのため犬や猫は縦方向には足を動かすことができますが横方向にはあまり動かすことができません。これは歩行や走行に特化したためだといわれています。

ウサギの骨はとても軽く体重の約8%しかないため小さな衝撃でも骨折をしてしまうことがありますが、その分筋肉が発達しており体重の約50%が筋肉です。

 

首が長いことで有名なキリンの頸椎の数は意外なことに犬と同じ7個です。その分1つの骨が長く、成熟したキリンだと1個の頸椎の長さが30cmにも及ぶことがあります。また、ナマケモノ(9個)やジュゴン(6個)など一部の動物を除いてほとんどの哺乳類の頸椎は7個で形成されています。

人と猫の手の骨を見てみると指骨、中手骨、手根骨があるという構造は似ていますがそれぞれの骨の長さに違いがあります。猫が立っているところを見ると人でいう指先で立っているような状態になります。馬などの大きい動物も猫と同様です。画像で比較してみると赤い丸の位置がかかとの部分になります。

 

また、同じ哺乳類で唯一空を飛べるコウモリと手の骨を比較してみると構造が大きく異なることが分かります。コウモリの羽に見えている部分は前足で、指と指の間に飛膜という伸縮する膜がありこれにより空を飛ぶことができています。人や猫と比べると1本1本の骨がとても細長くできています。

また、同じく空を飛ぶ鳥類と比べても骨格が違うことが分かります。

 

ブルドッグやフレンチブルドッグの出産の場合、子犬の頭が大きすぎて赤ちゃんの通り道である骨盤腔(写真の矢印の部分)を通過できないため計画的に帝王切開が行われます。

 

よくある骨と関節のトラブル

(1)膝蓋骨脱臼

膝にあるお皿のような骨のことを膝蓋骨といい、その骨が脱臼してしまうことを膝蓋骨脱臼といいます。生まれつき膝のお皿を支える靭帯が弱かったり、膝のお皿が収まる溝である滑車溝が浅かったりすることが多い小型犬でよく見られ、足をあげて歩く、スキップするように歩くなどの症状がみられます。詳しくはコチラをご参照ください。

(2)椎間板ヘルニア

背骨をつないでいる椎間板が変形することによって、脊髄を圧迫する病気です。腰に負担がかかりやすいダックスやコーギーなどの胴長短足な犬種や肥満体型の動物によくみられ、抱っこをすると嫌がる、腰のヘルニアでは後ろ足、首では前足の麻痺がみられるなどの症状があります。

 

(3)変形性関節炎

関節に負荷がかかると炎症を引き起こし、軟骨を損傷することがあります。関節に負担がかかりやすい大型犬や肥満体型の動物、猫だと遺伝的な原因でスコティッシュフォールドやマンチカンにみられることが多いですが年齢的な変化で起こることもあります。活動性の低下や関節をなめる、起き上がる動作が遅くなるなどの症状がみられます。

 

同じ骨でも動物によって働きが異なることで構造も異なります。今回はそんな豆知識的な記事でした。他にも色々と違いがありますので、是非皆様も動物園や水族館に行って骨に注目してみてくださいね!