新しい家族をお迎えしよう!どんな準備が必要かな? ~ペットショップからお迎えした場合~

犬猫を新しい家族にお迎えしたいけれど、何を準備したら良いの?

また、犬猫どちらにしようか悩んでいるなど疑問や不安が沢山あると思います。

そんなお悩みを解決するために、どのような準備や心構えが必要か解説します!

 

新しく犬・猫をお迎えするときの心構え

これから十数年と共にしていくからこそ、犬猫のお迎えを考えている方、お迎えをした方は必ず読んでいただきたいと思います。

まず、

・ごはん代、消耗品

・ワクチン、ノミダニ、フィラリアの予防関連

・雌雄特有の病気を予防するための避妊去勢手術

・毎年の健康診断費

・病気やケガをした際の医療費 など…

犬猫をお迎えするにあたり上記の経済的負担に加えて、しつけやお散歩、トリミング、シニア期には介護など様々なお世話が必要となります。

犬猫は適切に飼育をすれば約10年以上は生きる動物です。また、近年では獣医療の発達や食事の進歩により平均寿命が伸びています。

「かわいい」「一目惚れした」という理由やその場の勢いで犬猫をお迎えするのはやめましょう。

犬猫をお迎えする前に環境は整っているのか、経済的な余裕はあるのか、構ってあげられる時間は確保できるのか、ご家族の中に動物アレルギーの人はいないかなど、じっくり考える時間を設ける事が大切です。

また、「新たな命をお迎えする」ということを忘れないでください。

犬猫が頼れるのはご家族だけです。お迎えを決める際は慎重かつ冷静に判断し、お迎えを決めた方はたくさんの愛情を注ぎ、最期まで看取る覚悟を持ちましょう。

 

準備しておくもの

【犬猫共通して準備するもの】

・クレート/キャリーバッグ

動物病院に行く際や交通機関での移動、災害時に犬猫を安全に運ぶ事が可能です。また、猫の移動の際には必ず必要なものとなります。

購入する際はドアなど隙間から鼻が出ていないか、伏せをしてもゆとりをもっているかサイズ感を確認しましょう。他にもクレートから出しやすいか、すぐ壊れない丈夫な素材か、汚れた際に掃除しやすいかどうかも確認してください。

本体が全面クリアで透けているクレートは、隠れることができず犬猫のストレスになる可能性があるため避けた方がいいでしょう。

・ベッド

犬猫は人間よりも睡眠時間が長い生き物です。

ゆったりとくつろげる素材や大きさ、また噛まれた際に中の綿などが出ない丈夫なベッドを用意しましょう。また、夏場は通気性の良いもの、冬場は保温性があるベッドがあると犬猫は快適に過ごせます。猫は段ボールやブランケットなど元々家にあったものを好む猫もいます。

・フードと食器

子犬用or子猫用かつ「総合栄養食」のフードを選びましょう。現在与えているフードが適切かご不安な場合は動物病院にご相談ください。

食器は犬猫の体格やマズルの長さに合ったものを選ぶことが重要です。

食べている時の顔が下を向きすぎている場合、首に負担がかかりますので適度に高さがある食器に変更したり、食事台を使用してあげましょう。お水用の食器も忘れずに!

・ブラシ

短毛種・長毛種に関わらずブラッシングは必要です。猫に関しては自分自身でグルーミングをしますが、ブラッシングは必ずしましょう。

・おもちゃ

退屈な時間を減らす役割や、コミュニケーションの一貫としても重要です。ゴム製や紐など様々な素材のおもちゃや知育玩具を用意しましょう。

小さなおもちゃは誤食の危険性もあります。体格にあった大きさを選びましょう。

【犬】

サークル

テリトリーを守るためや落ち着ける場所を作る、留守番中のいたずら防止にサークルは必要になります。トイレやベッドの入る大きめサイズで、怪我をしないように飛び越えられない高さの物を選びましょう。

いたずらしてしまう可能性があるため、設置する場所の近く(手が届く範囲)にはなるべくものを置かないようにしましょう。

・トイレ

ペットシーツといたずらと誤食防止のためにトイレトレーを用意しましょう。また、小さすぎるトイレは失敗の原因になります。犬の大きさに合ったサイズのトイレを選びましょう。

・首輪、ハーネス、リード

首輪は引っ張り癖がある犬をコントロールしやすく、ハーネスは首の負担を軽減させる効果があるため短頭種におすすめです。他にも、犬の習性を利用し引っ張り癖を抑制するイージーウォークハーネスというリードがあります。通常リードの装着は背中側にありますが、イージーウォークハーネスは胸元にリードを装着します。飼い主の意思を伝えやすく、アイコンタクトがしやすいのが特徴です。

子犬時代のリードは犬の首にかかる負担を考慮し、細く軽い丈夫なものを選びましょう。

【猫】 

・ケージ

お留守番や猫のパーソナルスペースを確保するために必要となります。人や環境に慣れてもらう為にもケージは必要となるので必ず購入しましょう。

猫は高いところを好むので、上下運動の出来るケージを選ぶ事が大切です。

・トイレ

猫の頭数+1がトイレの個数の理想です。大きさは体よりも大きく、砂かきが出来るように深めのものが良いでしょう。複数個用意する際は、同じ種類のトイレの方が猫は安心出来ます。砂は紙製や鉱物製など様々な種類がありますが、好みも猫により異なるため、いろんな砂を試してみてください。猫のトイレ環境整備はコチラ

・首輪

必ずしも必要なものではありませんが、脱走した際や外に出る猫には首輪を付けると飼い主がいることがわかるため役に立ちます。

首輪はサイズ選びが大切です。サイズがきつすぎてしまうと脱毛や呼吸が苦しくなる原因になりますし、緩すぎると口に引っかかりパニックを起こすことがあります。

鈴の付いている首輪は、その音が猫のストレスになる可能性があります。嫌がっている様子があれば、無理に付ける必要はありません。少しずつ慣らすか、付けない選択肢を持つことも大切です。

・キャットタワー

猫は高い所に登ることが大好きです。部屋の中で上下運動があまり出来ないようであればキャットタワーを設置しましょう!猫の習性や快適な環境を作る為には設置することがベストです。

・爪研ぎ

猫は狩りをするためにするどい爪を維持するほかに、ストレスの軽減やマーキングのために爪研ぎをします。ソファや壁で爪研ぎをしてしまう猫は体を伸ばした体制で研ぐのが好きなのかもしれません。床に置くタイプだけでなく、猫が立った状態でも爪が研げる爪研ぎを用意することをおすすめします。ご自宅の家具を守る為にも爪研ぎは複数個設置しましょう。

 

先住動物がいる場合に気をつけること

お迎えしてすぐに先住動物と対面させたい気持ちになると思いますが、一見健康に見えても子犬子猫が感染症に感染している場合や先住動物から感染症を移してしまう可能性があるため、「病院を受診するまでは子犬子猫は違うお部屋に隔離」してください。受診の際に獣医師とご相談の上で先住動物と対面させましょう。

対面させる際も、初めはサークル越しにお互いの存在が分かる程度の距離感にし、徐々に距離を詰めながら慣れさせましょう。

先住動物にとっては自分のテリトリーでいつもと違う匂いがあると、縄張り意識が強い子には大きなストレスとなります。

対面させる前から新しい子の匂いがついたタオルなどを先住動物に嗅いでもらうことで、匂いを覚え警戒心やストレスを緩和させてあげることができます。

直接対面させる際は必ず目が届く範囲で行い、「先住動物のペースに合わせて」距離を縮めるようにしてください。

新しい子を受け入れるまでに時間がかかります。

焦らずゆっくり慣れてもらうこと、また、新しい子ばかりをかまっていると先住動物が「かまってもらえない」と嫉妬をし、ストレスになってしまいます。ご家族の方は意識して「先住動物とコミュニケーション」を取るようにしてください。

※動物同士にも相性があるため、無理に仲良くさせる必要はありません

 

パピー・キトンお迎えするのが初めての方

子犬子猫の生後4ヶ月頃までは社会化期といい、恐怖心よりも好奇心旺盛が勝る時期です。この時期にその子の性格が決まるといっても過言ではありません。

なので、生活音(掃除機やインターホンなど)やご家族以外の人に会わせる、体全身を触るなど様々な経験をさせることで、大人になったときも物怖じしない子に育ちます。もちろん、生後4ヶ月を過ぎたとしても社会化は可能です。

成犬成猫になるまでの約1年間はしっかり触れ合いやしつけの時間を確保しましょう。

 

子犬子猫を初めてお迎えする方は暮らし方やワクチン、予防薬、しつけなど疑問や不安があると思います。

当院ではワクチンの接種時期やどのような予防が必要なのか、また爪切りなどのケアの方法などを掲載している冊子をお渡ししています。

その他にも、社会化やしつけのお悩みなどにお答えするパピー・キトンクラスも定期的に開催しております。パピー・キトンの冊子やクラスに興味がある方は当院のスタッフにご相談ください。

 

過去に開催されたパピークラスの様子はコチラ

キトンクラスについてはコチラ

 

この記事を書いた人

野田 純加(愛玩動物看護師)
「常に笑顔」がモットーでスタッフ間でも素敵な笑顔と評判。明るくお迎えすることでご家族のみなさまにほっと安心していただけるように心がけています。自宅では高齢猫と暮らしていることから猫好きで、来院した猫の個性に合わせたケアが得意。趣味はゲーム実況動画やお笑い番組の鑑賞。