【現役トリマー監修】犬の毛玉はなぜできる?ほぐし方と予防方法を解説

「体を撫でていたら毛玉を見つけた」「取ろうとしたら痛がる」なんてことはありませんか?今回は犬の毛玉ができる原因や毛玉のほぐし方、予防方法について解説します。

 

犬の毛玉はなぜできるの?

毛玉ができる原因は、ブラッシング不足・お洋服による摩擦・汚れ・静電気・シャンプー後のブロー不足など様々です。

脇の下、首まわり、お腹など、動くときや首輪やハーネス・お洋服で毛がこすれる場所は毛玉になりやすいです。毛が短い犬種でも、毛量が多い柴犬などはブラッシングしないともつれはできてしまいます。特に換毛期はブラッシングをサボってしまうと、生えている毛に抜けた毛が絡まって、もつれの原因になります。(換毛期についてはコチラで解説しています)

 

 

お耳を痒がって後ろ足でよく掻いている子は、お耳の後ろに毛玉ができていたりします。

 

日々の生活の中で、毛のもつれや小さな毛玉はどうしてもできてしまいます。毎日のブラッシングで毛玉が小さいうちに取ってあげましょう!

 

愛犬に毛玉ができたときの対策は?

主な対策として

・ブラッシングして毛玉をほぐす

・毛玉が皮膚から浮いている場合は毛玉の所だけハサミで切る

・バリカンで刈る

などあります。しかし、無理は禁物です。お家で毛玉をほぐそうとするとどうしてもブラシが強く当たってしまい皮膚を傷つけてしまったり、ハサミやバリカンなど刃物を使う時に犬が動いてしまって皮膚ごと切ってしまうということもあります。

また、毛玉の程度によっては、毛玉をほぐして取るという行為が犬にとって『嫌なこと』だと思います。絡まっているところをほぐそうとすると、どうしても毛や皮膚が引っぱられてしまって痛がったり、毛玉が皮膚にくっついていると、どんなに気をつけてブラッシングしても、皮膚を傷つけてしまうこともあります。

お家でのブラッシングが愛犬にとって「嫌なこと」にならないためにも、無理はせず一番はプロにお任せすることをおすすめします!

 

 

 

犬の毛玉のほぐし方のコツ

毛玉をほぐす時はスリッカーブラシを使います。

 

コツ①

毛玉と皮膚の間に手を入れて、ブラシが直接皮膚に当たらないようにする

毛玉が皮膚にくっついてしまっていて毛玉と皮膚の間にすき間がない場合は、表面からほぐしていき、皮膚が近くなってきたらブラシが直接皮膚に当たらないように、より注意してブラッシングします。

 

コツ②

スリッカーブラシは一方向だけでなく、いろんな方向からブラッシングする

毛玉はいろんな方向から毛が絡まってできていますので、一方向だけにブラッシングしてもほぐれにくいです。

上から下、下から上、右から左、左から右、斜めからなど、いろんな方向からブラッシングしてあげると比較的ほぐれやすいと思います。

 

コツ③

ドライヤーの風(冷風)を当てながらブラッシングする

毛玉がない箇所に風を当てると、放射線状に毛が分けられて皮膚が見えます。

逆に毛玉やもつれがある箇所に風を当てると、毛が絡まっているため毛が分かれず皮膚が見えなかったり、毛玉やもつれがある箇所が一目瞭然で、絡まっている箇所をしっかり狙ってほぐすことができます。

ブロー(毛玉なし) ブロー(毛玉あり)

③の方法は毛玉をほぐすときだけではなく、普段のブラッシングや毛玉になっていないかな?とチェックするときにも使えるので、ぜひ試してみてください。

(犬のブラッシング方法についてはコチラもご覧ください。)

 

犬の毛玉はひどいとどうなるの?

毛玉をそのままにしておくと、毛玉にまわりの毛が絡まって大きくなったり、フェルト状に固まったりしてしまい、痛み皮膚炎の原因になってしまう可能性があります。

そうならないための予防として、毎日のブラッシングと月に1回のトリミングで、もつれ・毛玉がない状態を維持してあげることが理想的です。(トリミングについてはコチラでも詳しく解説しています。)

 

 

まとめ

犬の毛玉は、ブラッシング不足や洋服による摩擦など、さまざまな原因で発生します。毛玉を放置すると痛みや皮膚炎などの原因になる恐れがあるため、予防としては毎日のブラッシングと月1回程度のトリミングが大切です。毛玉がひどい場合は、無理に取ろうとせず、トリミングサロンでプロに任せることをおすすめします。

この記事を書いた人

野地(トリマー)
丁寧なトリミングを心がけており、おかげさまでたくさんのご指名を頂いています。診察は苦手な子でもトリミングの時間は好きになれるような工夫をしていることで懐いてくれる子が多い。趣味は漫画読書で中でもスラムダンクがいち押し。一緒に暮らしているハムスターの「ハム吸い」をして日々癒されている。
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