猫が爪とぎをするのはなぜ?その役割と種類を解説します!
この記事の内容
猫がバリバリと爪とぎをしている姿。猫と暮らしているご家庭であればよく見る光景の一つですね。
部屋のあちこちに爪の跡が…といった少し困った経験をしたことがある方も多いのではないでしょうか。
爪とぎが猫の習性であることは比較的広く知られていますが、その役割はご存じでしょうか?今回は猫が爪とぎをする理由、そして爪とぎの種類についてご紹介します。

遠藤(愛玩動物看護師)
小学生のころから動物に関わる仕事に就くことが夢であり、人からも動物からも信頼される存在を目指し日々成長中。実家では猫を飼っており、写真を送ってもらっては愛猫の可愛い姿を眺めるのが最高の癒し時間。趣味は推し活で、暇さえあれば推しのイベントやライブ会場に足を運んでいる。
爪とぎの役割
マーキング
猫の肉球には、強いにおいを発生させる「臭腺」という分泌腺があります。
特定の場所に自分のにおいを残すことで、自分の縄張りであることを主張するのです。また、爪とぎによって壁や床に傷をつける行為自体もマーキングといえます。
自分の強さをアピールするためにできるだけ高い位置に爪痕を残そうとする子もいます。
野生の名残
猫には狩りの本能が強く残っています。獲物を捕らえたり木に登ったりするためには鋭い爪の維持が欠かせません。
爪とぎをした後、薄い爪が落ちているのを見掛けたことはありませんか。猫の爪は層になっており、爪とぎをすることで表面の古い部分を剥がし鋭さを保っているのです。

気持ちを落ち着かせるため
イライラした時やストレスを感じた時にも爪とぎが見られることがあります。これは生理的現象である爪とぎを行うことで安心感を得たり、嫌な気持ちを切り替えたりする目的で行われていると考えられています。
知らない人の訪問や慣れない騒音などは猫にとってストレスを感じる原因となるため、そういった場合は隠れられるスペースを作るなど猫ちゃんが落ち着ける環境を整えてあげましょう。

この役割以外にも、遊んでほしい時や構ってほしい時、家族の注目を集めようと爪とぎを行うこともあります。猫の爪とぎには実に多くの理由があるのです。
爪切りは必要性なのか?
「自分で爪とぎをしているのに爪切りは必要なの?」という疑問も多く聞かれます。
結論としては、「爪切りは必要」です。先ほど紹介した通り、爪とぎは鋭い爪を維持するために行われます。
鋭い爪のままではカーテンやソファに引っかかって爪が折れる可能性や、人が引っかかれて怪我をするリスクも高くなります。
お互いの安全のためにも、爪切りをして尖った爪を丸くしてあげる必要があるのです。爪切りの仕方についてはこちらをご参照ください。
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爪とぎの種類
ペットショップやホームセンターで様々な素材、形状のものを見かけると思いますが、好みは猫ちゃんによってバラバラです。その子にとってお気に入りの爪とぎを見つけてあげられると良いでしょう。
ダンボール製
ダンボールを何層にも重ねてつくられたもので、他の素材に比べて柔らかく軽量なのが特徴です。
比較的安価で交換もしやすく、ベーシックな板状のものやソファ型、サークル型など種類も豊富にあります。初めて購入する際にはこの素材から試してみるのも良いでしょう。

麻
硬い素材のため力強く爪とぎをする猫ちゃんにおすすめです。
ポール状でキャットタワーの柱に使われているのも多く見るかと思います。耐久性がありとぎクズが出にくいのも飼い主にとっては嬉しいポイントですね。ただ、麻のにおいがあまり好きではない子もいるため好みは分かれるようです。

木
ダンボールや麻に比べると種類は少ないですが、木製の家具や柱で爪とぎをする猫ちゃんにはよく好まれます。耐久性が強く重さもあるため、安定感があるのも特徴です。
爪とぎを置く場所についても猫により好みは分かれますが、マーキングや家族へのアピールを目的として部屋の角や寝床の近く、また飼い主の目の届くところで爪とぎをする子が多くいます。
素材や形状と同様、その子のお気に入りの場所を見つけてあげましょう。また垂直面でも水平面でも爪を研ぐため、縦型と横型の2種類を用意しておくとより良いです。
どちらも倒れたり滑ったりしないよう、設置する際はしっかり固定してあげてください。
家具など大事なもので爪とぎをされてしまったとき、私達はどのように対処すればよいのでしょうか。
してほしくない場所で爪とぎをしているのを見かけた場合でも、叱ったり大声を出したりするのはNGです。
猫にとっては「構ってもらえた」と認識してその場所での爪とぎを繰り返すことがあります。また、習性である爪とぎに対して大声で叱られたり罰を受けたりすることはストレスにも繋がるため、冷静に対処してあげることが重要です。
家具の近くや壁に設置する、上手に爪とぎができたら沢山褒める、爪とぎをするそぶりを見せたらそっと爪とぎ器の近くへ連れていくなど、適切な場所でできるよう工夫をしてみましょう。
爪とぎをしなくなった時に考えられること
今まで問題なくできていたのに急に爪とぎをしなくなった、頻度が減ってきた場合、どんなことが考えられるでしょうか。
何らかの病気による体調不良や関節の痛み、また肉球や手先に気になることがあり上手くできないといった可能性があります。また、高齢の猫によくみられますが、爪とぎをあまりしなくなると古い爪が剥がれないため、爪自体が太く厚くなる傾向にあります。
爪とぎをしないと爪が伸び続け、肉球に刺さって炎症を起こしてしまうことがあります。その痛みが原因で歩き方がぎこちなくなり、更に関節に負担をかけてしまう悪循環にもなってしまいます。
最近爪とぎをあまりしなくなった、爪が伸びてきた、歩き方がいつもと違うと感じたら一度病院へお越しください。
診察はもちろん、爪切りのみでも承りますので、お気軽にご相談いただければと思います。
まとめ|猫が爪とぎをするのはなぜ?
爪とぎは猫にとって生きていくうえで欠かせない習性です。
猫のいるご家庭にとって爪とぎによる家具や壁の傷は悩みの一つかと思いますが、お互いにストレスなく快適に過ごせるよう、正しい方法で上手に付き合っていきましょう。