犬の胃内異物

当院で実施した外科症例について紹介します。

今回は犬の胃内異物の症例です。

※術中写真が表示されますので苦手な方はご注意ください。

 

症例情報

プロフィール

犬 ペキニーズ 雌 6ヶ月

 

来院理由

布製のおもちゃ誤食

 

既往歴

なし

 

検査

身体検査上特筆所見なし

エコー検査で胃に軽度鬱滞所見あり

診断

胃内異物の疑い

 

外科手術

内視鏡検査で胃内異物確認し摘出を試みるが、胃の入口を通過できず。

開腹手術に移行し、胃切開術を実施

1.腹部の正中切開

2.胃を確認し、メスを用いて胃を切開

3.異物の大きさに合わせて胃の切開線を拡大

4.胃内異物除去

5.胃の縫合

6.腹部および皮膚縫合

 

手術後の経過

消化器症状もなく状態安定していたため翌日退院

退院後1週間経過して体調問題なし

 

胃内異物について

異物を飲み込んでしまった際は、吐かせても大丈夫なものであれば催吐処置を行います。しかし先の尖ったものや電池など、吐かせることで食道や口腔をさらに傷つけてしまう可能性があるものや催吐処置で吐けない場合は、全身麻酔下で内視鏡を行うか、開腹手術を行います。

小さなものであれば内視鏡で摘出してくることが可能ですが、今回のように噴門(胃の入り口)を通過できないような大きなものや重いものは内視鏡で取ることができないため胃を切開して取り出す必要があります。

異物誤食は物によっては消化管が閉塞したり、中毒を起こして命に関わることもあるため注意が必要です。

予防として犬や猫が飲み込む可能性のあるもの、中毒を起こす可能性のあるものは室内に置かないようにしましょう。

もし異物誤食が疑われた場合は早急に病院を受診することをお勧めします。

胃内異物について詳しくはこちらもあわせてご参照ください。

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