犬や猫が下痢をしてしまった。下痢の時のごはんについて解説します。
この記事の内容

犬や猫の下痢は、比較的よく見られる体調の変化のひとつです。下痢の原因は様々ですが、こうした時の食事は単なる回復手段にとどまらず、症状の緩和や治療の一環としても大きな役割を担います。
今回は下痢をしているときの食事について解説していきます。

小池(愛玩動物看護師)
趣味は名探偵コナンをサブスクで1話から見直すこと(現在3周目)。最近の息抜きはあつ森でコツコツ島の景観を整えること。
ワンちゃんネコちゃんの食事姿を見るのが好きで、つい時間を忘れてしまうことも。
仕事では採血の達人になるのが密かな野望。
動物たちの小さな変化を見逃さないよう、いつも注意しています。
下痢の原因
食事の変更や食物アレルギー
フードを切り替える際に一気に変更を行うと、消化管が急激な変化に対応できずに下痢や嘔吐を起こすことがあります。また鶏肉や牛肉、乳製品、小麦など、食事に含まれる成分にアレルギーがある場合にも下痢をする場合があります。
感染症
寄生虫やウイルスの感染によって下痢の症状がみられます。例えば、コクシジウム症や回虫症、パルボウイルス感染症などが消化管に影響を与え、激しい下痢を引き起こすことがあります。
寄生虫やウイルスによる下痢については以下の記事で詳しく解説しています。
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ストレス
引っ越し、旅行、家族の不在、新しいペットの迎え入れなど、環境の変化によってストレスがかかり、下痢を引き起こすことがあります。

疾患
腸炎、膵炎、腫瘍、炎症性腸疾患などの病気も下痢の原因です。これらは慢性的に症状が続くこともあり、継続的な治療が必要になる場合があります。
下痢の種類

詳しくは、こちらをご覧ください。
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適した食事の組成
低分子タンパク
低分子タンパクとはフードに使用するタンパク質を分子レベルまで細かく加水分解したものを指します。食物アレルギーの多くはタンパク質に対する免疫反応であるため、低分子化によって免疫系が反応しにくくなります。また、消化が容易で胃腸への負担も軽減されます。
適応:食物アレルギー、不耐性、炎症性腸疾患、急性胃腸炎など
低アレルゲン
低アレルゲン食とは、アレルギーを起こしにくい原材料を使用した食事のことです。アレルゲンとなりやすい食材(牛肉、鶏肉、乳製品、小麦など)を避け、比較的安全性の高い原材料で構成されています。免疫反応を抑えると同時に、腸への刺激も最小限に抑える効果が期待できます。
適応:食物アレルギー、食物不耐性、慢性下痢など
高消化性
高消化性とは、胃や腸での分解や吸収がしやすい食材(白米、鶏ささみ、白身魚、じゃがいもなど、またはフードをふやかしたり粉砕したもの)を使った食事を指します。消化管への負担が少なく、栄養の吸収効率が高まるため、消化機能が低下しているときにも適しています。
適応:感染症(ウイルス、細菌、寄生虫)、急性胃腸炎、食事変化による下痢、炎症性腸疾患など
低脂肪
脂肪の消化には膵臓などの消化器官の働きが必要であり、高脂肪の食事は消化に負担がかかりやすくなります。低脂肪食はその負担を軽減し、下痢や炎症の緩和に役立ちます。
適応:膵炎、感染症性の下痢、食事変化やストレス性の下痢、炎症性腸疾患など

可溶性繊維
可溶性繊維は水を含んでゲル状になり、腸内でのバランスを整える働きがあります。便の水分量を調節し、下痢を抑えるとともに、腸内の善玉菌のエサとなって腸内環境を整えます。
適応:食事変化やストレス性の下痢、炎症性腸疾患など
食事の工夫
食事のあげ方も工夫してみましょう。いくつか方法をご紹介します。
一回の量を減らす
弱った消化器官にいきなりたくさんのごはんをあげてしまうと、かえって下痢が長引いてしまうことがあります。短時間の絶食や、一回の食事量を減らして少しずつ与えるなどして消化の負担を減らし、消化器官をしっかりと休ませてあげることが大切です。
フードの変更や統一
メーカーや種類を頻繁に変えないことが重要です。食事がコロコロ変わると、腸内環境が安定せず、下痢が悪化することもあります。
継続して与えることで腸内環境が安定しやすくなり、消化器症状の改善につながります。
また、ドライフードとウェットフードを併用する場合は、同じシリーズや同じ目的の製品で統一するのが望ましいです。特にウェットフードの割合が多いと摂取水分量が増え、便が柔らかくなりやすいことがあるため、その点も考慮しながら調整しましょう。
ふやかしや粉砕
ふやかしたり、粉砕し小さくすることで消化しやすくなり、腸への負担を減らすことができます。
詳しくは、こちらをご覧ください。
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フード変更の注意点
新しいフードを少量ずつ混ぜて徐々に割合を増やし、段階的に変更していきましょう。
また、新しいフードに変更する際はアレルギー反応を起こさないか確認するため、少量から始めましょう。フード変更についてはこちらで詳しく解説しています。
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犬や猫のフードの切り替えはどうしたらいい?切り替え方法や注意点を解説します!
今回は下痢の時のお食事について解説してまいりましたが、いかがだったでしょうか。
食事に関するご質問、症状が改善しない場合や酷くなる場合には、動物病院へご相談ください。
