犬の気持ちってどうしたらわかるの?行動や仕草からわかること
みなさんは愛犬が今どんな気持ちかわかりますか?
犬は人と同じように言葉を話すことはできません。しかし行動や仕草、鳴き方など様々な方法で感情を表現しています。
それぞれの行動や仕草がどのような気持ちを表しているのか解説していきます。
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行動や仕草でわかる犬の気持ち
舐めてくる
犬が飼い主の口や手を舐めてくる行動は愛情や信頼している気持ちを表していたり、遊んでほしいと思ったりします。しかし、爪切りや足を拭いている時など何かをしている時に手を舐めてくる場合はやめてほしいと思っている可能性があります。
片方の前足をあげる
緊張や不安、警戒している時にこのような行動をとります。自分を落ち着かせたり相手に敵意がないことを伝えたりする為にこのような行動をとると言われています。
前足をあげたまま歩く、触ると嫌がるなどの様子があるようであれば感情の問題ではなく痛みを感じている可能性がありますので動物病院までご連絡ください。
耳が倒れている
緊張している、怖がっている時に耳が後方に倒れます。この場から逃げたいと考えている可能性があるので恐怖の対象を取り除いてあげましょう。ただし、耳が倒れていても尻尾を振り、目を細めているような時は撫でて欲しいという感情を表していることもあります。
また、耳をピンと立てて前方に向けている場合は何かに集中している時に見られる行動です。
身体をすり寄せる
飼い主さんの近くにいたい、好きだよという愛情表現です。また、構ってほしいときにもこの行動をとるときがあります。愛犬にこのような行動をされるととても可愛らしいですね。
あくびをする
犬は不安や緊張を感じ自分を落ち着かせたい時にあくびをします。また、人と同じように眠い時にもあくびをすることがあります。
お腹を見せる
犬がお腹を見せる行為には甘えているときや撫でて欲しいときなどの愛情表現、やめてほしいときや攻撃をしないでほしいときなどの降参している行動、リラックスしているときなど様々な意味があります。その時のシチュエーションや相手によって意味が異なります。
上唇を上げて歯を見せる
歯を見せているのは攻撃するぞ!という意味があり怒っている可能性があります。この時に姿勢を低くしたり耳が後ろに下がっていたりする時は恐怖や不安を感じているサインなのでその原因から遠ざけてあげましょう。
パンティング
パンティングは運動した後や暑いときなどに舌を出して早く呼吸をしている状態のことを言います。犬は体温調節のためにこのような行動をとりますが緊張しているときや痛みがある時などにも見られるので注意が必要です。
しっぽでわかる犬の気持ち
下がっている時
しっぽが下がっているときは不安・警戒などの感情があります。尻尾が足の間に入っているような場合は強い不安を感じていることを表しており、同時に耳が後ろに下がっていたり姿勢が低くなっていたりすることが多く見られます。
上がっている時
しっぽをピンと上に立てているような場合は何かに集中している・警戒している、自信があることなどを示しています。
低い位置で振っているとき
リラックスしているとき、逆に不安を感じているときにこのように振ることがあります。その時の犬の表情や耳の位置、状況により感情が異なるので尻尾だけで判断することは難しいです。
上向きに素早く振っているとき
しっぽをブンブン振っているから喜んでいると思うことが多いと思いますが、犬が尻尾を振るのは興奮状態を表しています。そのため敵意がある場合にも尻尾を振ることがあるためその時の状況、犬の表情を見て総合的に判断する必要があります。
尻尾の振り方で様々な感情が分かりますが状況や表情により全く異なる感情を持っていることがあります。しっかり普段の様子を観察して愛犬がどんな気持ちなのか考えてみましょう。
声でわかる犬の気持ち
大きい声
ワンと大きな声で鳴くのは警戒や興奮、要求を表しています。お散歩中に人や犬に吠えたり、飼い主さんに向かって何かを要求していたりするときによく見られます。またチャイムが鳴って誰かが来たことに警戒して吠える様子がみられることも良くありますね。
高い声
高い声でクゥーンと鳴くときは何かを要求していたり寂しかったりするときです。飼い主さんに構ってほしくて甘えるようなときや出かけてしまって寂しいときによく見られます。
低い声
低くウーと唸ったりワンと鳴いたりするのは威嚇や攻撃をあらわしています。この状態の時にむやみに近づくと咬まれてしまうことがあるので注意しましょう。
遠吠え
遠吠えは犬にとって仲間とのコミュニケーションの一つです。本能的に鳴いている場合やサイレンなどの音に反応して鳴くこともあります。
吠えるということは犬にとってコミュニケーションの一つですが、吠える必要のない場面で吠えてしまう「無駄吠え」があるときにはしつけが必要です。無駄吠えのしつけに関してはこちらをご覧ください。
高齢になり認知症が出てくると昼夜逆転してしまい夜鳴きが出てくることがあります。認知症に関してはこちらの記事で紹介しています。
注意する行動や仕草
噛みついてきた後その部分を舐める
今度嫌なことをしたら噛むからねという威圧や、興奮して噛んでしまったことに対して自分を落ち着かせようとしている意味を含んでいることが多いです。噛みついてしまったことに謝っているようにも見えますがそうでない時もあるようですね。
頻繁にこのようなことがある場合は自分の方が上だぞというように飼い主との上下関係が逆転している可能性もあるためしつけを根気強く続けることが大切になってきます。しつけに関してこちら(犬との暮らしの基礎の基礎!基本的なしつけを練習してみましょう!、犬のしつけのポイントは上手な褒め方・叱り方)もご参照ください。
カーミングシグナル
カーミングシグナルは犬がストレスを感じた際にとる行動です。その一例としてあくびをする、視線を逸らす、身震いをするなどがあります。
犬のストレスの原因が明らかな場合はそれを遠ざけることが大切です。また人に構ってもらえないことや運動不足によりストレスがたまることもあるのでおもちゃで遊んだりお散歩をしたり、ドッグランで遊んだりしてストレスを解消してあげましょう。
犬の言葉はわからなくても行動や仕草、声や表情などでどんなことを感じているか読み取ることができます。全身で感情を伝えてくれている犬の感情を読み取り、より良い信頼関係を築きましょう。
ただし感情をすべて受け入れてあげるのではなくお互いに安心して楽しく過ごすためには、ある程度のしつけは必要になります。犬の感情を知って人も犬も楽しく生活していきましょう。
当院では定期的に子犬向けのパピークラスを開催しています。パピークラスでは色々な人や動物との交流をすることで社会性を身に付けるトレーニングができ、幼いころから動物病院に慣れるというトレーニングにもなります。パピークラスの開催日は随時公式LINEにてアナウンスしていますのでぜひご参加ください。
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