【愛玩動物看護師が教える】老犬との生活に向けて。リハビリで最期まで自分の足で歩く楽しさを!

「最近、うちの子歳をとってきたな…」などと感じることはありませんか?動物も私たちと同じく年を重ねます。それとともに走りづらい、歩きづらい…といったトラブルも出てくることがほとんどです。

今回は、老犬のリハビリテーションについてお話をしていきます。

\この記事を書いた人/
藤咲(愛玩動物看護師)

藤咲(愛玩動物看護師)

当院の看護主任として日々奮闘中。責任感が強く真面目な性格と自負しており、ご家族からも頼られることが多い。小学校などで子供たちと犬との触れ合いの場を設ける動物介在教育にも力を入れており、休日には愛犬とともに参加している。ご家族やペットのお名前を覚えるのが得意で、スタッフからも「人間カルテ」と言われる記憶力が自慢。

老犬に起こる変化

年齢の変化とともに、身体も変化していきます。変化は目に見えるものもあれば目に見えないものもあります。

例えば体調変化が起こりやすくなる、心臓機能の低下や認知機能の衰えなどが変化として挙げられます。

シニア期に起こる体の変化に関する詳しい記事はこちらをご覧ください。また、痛みに関してはこちらをご覧ください。

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その中でも、運動器系の変化として関節の痛みや筋肉量の減少などが出てきます。これらは老化現象ではありますので100%完全に防ぐ・取り除くことは難しいですが、進行を緩やかにしたり負担を少なくしたりするためのアプローチは可能です。お薬やサプリメントなどもその一つですが、毎日の生活に取り入れられるものとして「リハビリテーション」があります。

リハビリテーションとは?

リハビリテーションには手術後の機能回復のためや高齢期の筋力維持はもちろん、筋力が低下する前の準備や身体を動かすことの喜び、リラクゼーション効果、コミュニケーション、痛みや違和感を感じている部位の把握などの目的があります。

リハビリテーションと聞くと身体(運動)に対して行うイメージが強いですが、実は身体(運動)だけではありません。高齢犬に行うリハビリテーションでは生涯にわたって犬自身が快適に日常生活を送れるようにするために多方面からアプローチします。

老犬のリハビリテーションにはどんなものがある?

リハビリテーションやジムなどを想像すると、特殊な器具をたくさん使ったり電気を流したりするのでは…?と思いますよね。リハビリテーションの器具に関する記事はこちらもあわせてご覧ください。

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そのような機材ももちろんたくさんありますが、第一に必要なのは“徒手(素手)”です。

実は、特殊な器具が無くても出来るリハビリテーションメニューがたくさんあります。

  • ・ホットパック
  • ・マッサージ
  • ・ストレッチ
  • ・起立、歩行補助
  • ・バランス運動   など

老犬のリハビリテーションは、負荷をかけすぎない工夫も必要です。運動機能の低下だけでなく、腎臓病などの内臓の病気や発作、認知症などを患っているケースもあります。適度な負荷は良い効果に繋がりますが、一気に長時間の運動をしたり重いメニューばかりやりすぎると、かえって症状を悪化させてしまう危険があります。

大切なのは、その子のペースに合わせて短時間のメニューを継続し、無理なく楽しく行うことが一番です!

※対象動物の状態により頻度は異なります

おうちでできる老犬向けのリハビリテーション

それでは、実際にご自宅でもできるリハビリテーションをいくつかご紹介します。

マッサージ

血行・コリ改善などが期待されます。揉むだけでなく、撫でる、揺らす、叩く(やさしく)などの方法があります。

強さは対象動物により異なりますが、まずは木綿豆腐が崩れない程度にやさしく触りましょう。

起立・歩行

タオルやハーネスなどを使って起立や歩行の補助を行います。滑らない場所で実施しましょう。

お腹に食い込み過ぎないようタオルを丸めすぎず、無理に吊りすぎないようにしましょう。

バランス運動

不安定な場所での起立・歩行訓練です。クッションや布団の上などで行います。

転ばないように深く沈み過ぎないようにしましょう。

おうちでリハビリをやるときの注意

おうちでリハビリを行う時はまずは動物病院で相談しましょう。

無理に関節を曲げ伸ばししたり、強く押したりすることで強い痛みになり症状を悪化させてしまいます。犬が嫌がる動作をする、キャンと鳴いて痛がるなどがあるときは中断しましょう。また、床が滑らないようにマットを敷き、事故防止に努めましょう。

犬の状態によっては負荷をかけすぎてしまうこともあります。その子に合ったリハビリを行うためにも診察での様子をみて獣医師の指示のもと行いましょう。

おわりに:老犬のリハビリテーションで歩く楽しさを!

今回は、老犬のリハビリテーションについてお話をしました。実はこれまでご自宅で何気なく取っていた行動がリハビリテーションに繋がっていた…なんてことも多いのです。自分の足や身体を使って行動することは、動物自身だけでなくご家族にも良い影響がたくさんあります。

運動機能の維持・回復だけでなく、リハビリテーションが動物とのコミュニケーションツールの一つになるのです。

当院では2024年よりリハビリ外来も開始いたしました。

たくさんの患者様が日々リハビリテーションを頑張っております。リハビリテーションだけでなく、高齢動物との生活や介護に関するお話などに関するご相談も可能です。詳しくは以下の記事もご覧ください。

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