【動物病院が教える】スコティッシュ・フォールドの特徴・性格・かかりやすい病気とは?
この記事の内容
品種シリーズ第9弾!
今回は様々な種類の猫がいる中でも上位の人気を誇るスコティッシュ・フォールドについて紹介していきます。どのような性格でどんな特徴があるのか、また一緒に生活していくうえでの注意点などお伝えしていきます!

伊川(愛玩動物看護師)
物心つく頃には動物に触れ合うことが多く、将来の夢は動物関連の仕事に就くことだった。看護師として外科の勉強や、当院をみなさまに周知してもらえるようHP等の内容を充実させることに奮闘中。また、シニア猫との暮らしの経験からシニアになってもより良い生活をできるようお手伝いしております。フェレット大好き、フェレット仲間募集中!
スコティッシュ・フォールドの歴史
現在広く人気があるスコティッシュ・フォールドの歴史は、1960年代まで遡ります。
イギリスのスコットランドで飼育されていた猫が産んだ子猫のうち1匹に耳の折れ曲がった子がおり、この折れ耳の猫を繁殖させていったのがスコティッシュ・フォールドの発祥と言われています。
交配はブリティッシュ・ショートヘアとアメリカン・ショートヘアで行われ、1990年代にアメリカで公認されました。
「フォールド」には「折りたたまれる」という意味があります。
この折れ耳が骨軟骨異形成と言われる骨格の成長に異常が出てしまう遺伝性の病気だと分かり、猫の血統団体の一部からは登録が認められていないというのが現状です。

スコティッシュ・フォールドの性格
スコティッシュ・フォールドは、穏やかで優しい性格の子が多いとされ、比較的飼育しやすい猫種として知られています。人に対して警戒心が少なく、家族に懐きやすい傾向があり、甘え上手な一面も見られます。
また、人と同じ空間で過ごすことを好む子が多く、飼い主のそばでくつろいだり、声をかけられると反応したりと、程よい距離感で寄り添うタイプの猫です。過度に活発すぎることは少ないものの、遊ぶことも好きなため、日常的に一緒に遊ぶ時間を取ってあげると良いでしょう。
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スコティッシュ・フォールドの特徴
耳の特徴
スコティッシュ・フォールドの最も大きな特徴は耳の形です。耳が前方に折れ曲がる「折れ耳」は、遺伝性疾患である骨軟骨異形成症と関連して現れる特徴の一つとされています。折れ耳には以下の種類があります。
- シングルフォールド:折れ方が緩やかで、軽く前に倒れている状態
- ダブルフォールド:耳がはっきりと前に折れ、頭に沿うような形
- トリプルフォールド:折れ目が三重になり、耳が顔に沿って完全に折りたたまれた状態
特にトリプルフォールドは、正面から見ると顔がより丸く見えるのが特徴です。
一方で、耳が折れずに立ったままの立ち耳の子も存在します。立ち耳の場合は、骨の形成異常が起こりにくいとされ、骨や関節の病気のリスクが比較的低い傾向があると考えられています。

体型の特徴
体型は筋肉質でがっしりとしており、全体的に丸みを帯びています。
頭部、四肢、足先に至るまで角ばった印象が少なく、丸いシルエットが特徴です。
また、大きく丸い瞳をしている子が多く、耳の形と相まって柔らかく愛らしい表情を作り出しています。

被毛の特徴
被毛には短毛タイプと長毛タイプの2種類があります。
- 短毛:密で柔らかく、比較的お手入れがしやすい
- 長毛:ふんわりとした被毛で、首回りやしっぽにボリュームが出やすい
どちらのタイプも毛質は柔らかく、定期的なブラッシングを行うことで、皮膚や被毛の健康維持につながります。

スコティッシュ・フォールドの暮らし方
スコティッシュ・フォールドと一緒に暮らすうえで大切なのは、その猫種の特性を理解し、健康管理を意識した生活を送ることです。ここでは、日常生活で特に重要な「食事」「運動」「お手入れ」について解説します。
食事(体重管理)
スコティッシュ・フォールドは、性格的に温和で落ち着いている子が多く、さらに遺伝的な疾患の影響もあり、他の猫種と比べて運動量が少なめな傾向があります。そのため、フードをパッケージ記載の目安量どおりに与えていても、脂肪がつきやすく肥満傾向になることがあります。
体重管理は健康維持の基本です。日頃から体型や体重をチェックし、必要に応じてフード量や種類を見直しましょう。

運動(遊び・コミュニケーション)
大人しく運動量が少なめとはいえ、まったく運動をしなくてよいわけではありません。ご家族と一緒におもちゃを使って遊ぶことで、適度な運動になり、肥満予防にもつながります。また、遊びの時間は単なる運動だけでなく、コミュニケーションや信頼関係を深める大切な時間でもあります。短時間でもよいので、毎日の生活の中で積極的に触れ合う時間を作ってあげましょう。

お手入れ(耳・被毛ケア)
折れ耳の子は、耳の構造上どうしても汚れが溜まりやすく、外耳炎などを起こしやすい傾向があります。定期的に耳の中を確認してあげましょう。
ただし、頻繁な耳掃除や綿棒での強い刺激は、かえって炎症の原因になることがあります。耳の奥まで無理に掃除をする必要はなく、柔らかいコットンなどで見える部分を優しく拭き取る程度で十分です。不安な場合は、動物病院のスタッフに相談・依頼することをおすすめします。
また、ブラッシングも重要なお手入れの一つです。スコティッシュ・フォールドには短毛と長毛の2種類があり、それぞれ以下を目安にケアしましょう。
- 短毛タイプ:週に2〜3回
- 長毛タイプ:1日1〜2回
毛質は柔らかく密なため抜け毛が多く、可能であれば毎日ブラッシングをしてあげるのが理想です。ブラッシングは被毛を清潔に保つだけでなく、スキンシップの時間としても大切な役割があります。日々のコミュニケーションの一環として取り入れていきましょう。
またご自宅でのブラッシングやケアが難しい場合は、無理をせずトリミングサロンや動物病院での定期的なケアを利用するのもおすすめです。当院の猫のトリミングの紹介はこちら。
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スコティッシュ・フォールドのかかりやすい病気
スコティッシュ・フォールドは交配の仕方によっては遺伝疾患の出やすい子が産まれてきます。先天的な疾患や特徴からなりやすい病気について紹介します。
遺伝性骨形成異常症
主にスコティッシュ・フォールドに発症する遺伝性の病気で骨軟骨異形成症候群とも呼ばれ軟骨や骨に異常が起きる病気です。病気の進行は骨が成長する成長期から徐々に始まります。
発症部位としては病名通り関節などの軟骨部位や骨に発症しますが、手首足首と尻尾に変形が出るのが特徴的です。
症状として手足の関節の歪みや変形(変形性関節症)、コブの形成による関節腫大(骨瘤)、それによって関節の動きの制限が見られることがあります。
痛みがあることから不自然な歩き方、走ることやジャンプなどの運動を嫌がる様子、特有の「スコ座り」、毛づくろいをしなくなるなどの日常生活における変化が見られることもあります。
また耳折れもこの病気が原因で起きているため、症状の差があるとしても耳折れの子は必ず発症すると言われています。
治療は対症療法となり、痛み止めや関節ケアのサプリメントなどを処方することもあります。

肥満
暮らし方でも説明した通り、運動量は多くないため筋肉量が減ると肥満傾向になります。
体が重いと関節に負担がかかり変形性関節症の進行を助長してしまい、痛みがでて動かなくなる、そしてまた体に脂肪が蓄積されるといった悪循環に陥ってしまいます。
食事の管理を徹底し、適切な体重に維持してあげましょう。当院のホームページにカロリー計算の仕方がありますので是非ご利用ください。
また、カロリー計算の詳細について書かれているこちらも併せてご覧ください。
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外耳炎
同じく暮らし方で説明した通り、外耳炎と言われる皮膚のトラブルにもなりやすいため、こまめに耳のケアをしてあげましょう。ケアの詳細はこちらをご覧ください。
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肥大型心筋症
心臓の筋肉が分厚くなり、血液循環が悪くなって心機能が低下する病気で、スコティッシュ・フォールドは遺伝的に肥大型心筋症になりやすい好発猫種です。
代表的な症状としては呼吸が荒くなったり、心筋症により血栓ができることによって後ろ足が突然動かなくなったりします。時に失神や突然死を招くこともある怖い病気ですが、無症状で病気の進行がある子もいます。
根本的に治す治療法はありませんが、病態に合わせた治療を行います。
この病気は早期発見が大切ですので好発猫種は若齢から年に一度の定期検診をお勧めします。詳細の内容はこちらをご覧ください。
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尿路結石症
この病気は腎臓でつくられた尿が排泄されるまでに通る尿路(腎臓、尿管、膀胱、尿道)に結石ができる病気で、尿管や尿道で詰まってしまうと命に関わることがあります。
スコティッシュ・フォールドなどの純血種が好発猫種と報告されており、雌よりも雄に発症しやすいことが分かっています。
また結石の成分にシュウ酸カルシウムというものがあり、食事等で溶かすことが出来ないため緊急性が高い場合や内科治療に反応が乏しい場合は外科手術が適用になります。
予防法としては結石を形成しないように食事管理の徹底と肥満が関連しているともいわれているため体重管理も大事になります。他にも治療法や予防方法を詳細に説明しておりますのでこちらを是非ご覧ください。
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まとめ|スコテッシュ・フォールドと健やかに暮らすために
スコティッシュ・フォールドについて紹介しましたがいかがでしたでしょうか?
遺伝的な疾患も多くありますが、上手に付き合っていくことで長く一緒に暮らしていくこともできます。今一緒に暮らしている方、またこれからお迎えする方、健康な暮らしを意識して一緒に生活を送って行ってください。