【動物病院が解説】犬や猫を噛んでしまったら、噛まれたらどうしたらいい?対処法を解説します
この記事の内容
「ケンカして噛まれちゃった!」「噛んでしまった!」そんな時どうしたらいいのでしょうか?
お散歩中やドックランで遊んでいる際にペット同士のトラブルになってしまったり…ご家族が動物同士のケンカを未然に防ぐことができればいいのですが、必ずしも防ぐことができるとは限りません。
今回はその対処法などについてお教えします!

根岸(愛玩動物看護師)
反抗期の子供を持つ2児の母。大きな犬と体当たりで遊ぶことが大好きで自宅でも中型犬と暮らしている。現在はさらに猫を迎え、犬とはまた違った可愛さに魅了されてメロメロ。スタッフのお母さん的な存在として、後輩スタッフの指導にも尽力している。
犬や猫をケガをさせてしまったら?
日本の法律上、ペットはご家族の所有物という扱いになります。そのため飼い犬が他の犬を噛んでしまったときはご家族の責任となり、基本的には治療費を負担する必要があります。
また、狂犬病の予防接種の有無にかかわらず獣医師の診察、保健所への届け出が必要です。詳しくは各市町村の保健所へお問い合わせください。
ケンカになってしまった!
まずは犬や猫の注意をそらし、十分に注意して引き離しましょう。
慌ててケンカの仲裁に入ると、巻き込まれてケガをする恐れがあります。ケンカをしているときは本能で行動している動物は周りが見えず、ご家族の声も届かない状態になっていることがあるため、不用意に手を出すと噛まれてしまう危険性があります。
また、興奮状態であると力加減ができず、小型犬であっても傷口を縫わなければいけない程の大きなケガになることがあります。注意をそらすには以下のような方法があります。
- ・水をかける
- ・お散歩バッグ、ほうきなどを動物と動物の間に入れる
- ・雑誌や空き缶を床に落として大きな音を出す
犬や猫がケガをしてしまったら?
安全確保
まずは動物を落ち着かせ、動物同士の距離をしっかり取りましょう。
また、動物が興奮した状態のまま身体を触っていると、家族が噛まれてしまうことがあります。落ち着いて毛をかき分けて全身を確認し、動物病院へ連絡しましょう。
応急処置
出血がある場合、清潔なガーゼやタオルで出血が止まるまで数分間圧迫します。
頻繁にガーゼを交換したり、傷口の状態を確認していると血が止まりにくくなるためご注意ください。傷口を水道水で洗っても構いませんが、ご自宅で無理に行う必要はありません。
傷口が大きい、出血が止まらない、骨が折れているといった場合には速やかに動物病院へ連絡し、受診しましょう。
出血がなければ様子を見て良いのか?
ご自宅では傷が見つからなくても、ケガをしている可能性があるときには診察を受けるようにしましょう。
犬猫の歯は鋭く、一見すると出血がなくても傷口が深くまで及んでいる場合があります。毛を刈らないと分からないような部分に痣や小さな傷があったり、数日経ってから化膿してしまうこともあります。傷の状態によって元気や食欲の低下、発熱、腫れ、痛みなどが現れることがあります。


傷口の大きさによっては麻酔をかけて皮膚を縫わなければならないことがあります。


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犬や猫同士のケンカで怖い代表的な感染症
狂犬病
犬、猫どちらにも感染し、人にも感染する人獣共通感染症です。
犬では年1回の接種が義務付けられており、狂犬病に感染し発症するとほぼ100%死に至ります。詳しくはこちらをご覧ください。
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犬の狂犬病予防接種だけ義務があるのはなぜ?
FIV感染症(猫免疫不全ウイルス感染症)
主にケンカによる受傷で唾液を介して感染します。免疫機能が低下することにより様々な症状を引き起こします。屋外へ出る猫の15~30%がFIV感染しているとの報告もあります。詳しくはこちらをご覧ください。
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【獣医師が解説】猫にもエイズがあるって知っていますか?FIV感染症の症状と治療について解説します。
FeLV感染症(猫白血病ウイルス感染症)
FIVと同様に主にケンカによる受傷で唾液を介して感染します。血液を構成する機構に影響を及ぼし、貧血や免疫不全、腫瘍を引き起こします。詳しくはこちらをご覧ください。
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若い猫にガンを引き起こす怖いウイルス。猫白血病ウイルス FeLVを知っていますか?
感染症に対してできること
これらの感染症を予防するためには生活環境の整備や、ワクチン接種や外部寄生虫の予防がとても重要です。詳しくはこちらの記事で解説しています。
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犬と猫も予防が必要。当院のワクチネーションプログラムを解説します!
ケンカになりやすい場面とは?
犬
- 家の中
- 何頭か一緒に暮らしていると、普段は仲良しでもおもちゃやごはんの取り合いがきっかけになったり、遊びがエスカレートしてケンカに発展してしまうことがあります。それぞれに十分なごはんやおもちゃを用意しましよう。
- ケンカに発展しそうな行動が見られたら、別のおもちゃや大きな音を出すことなどで気をそらします。犬同士で遊んでいるときはなるべく目を離さないように心がけましょう
- 家の外
- お散歩中やドックランなどへの外出では、犬の社会性が不十分な場合などにケンカが起きやすくなります。この場合、ご自宅の外の環境に必要以上に緊張していたり、ご家族以外の人や知らない犬とコミュニケーションを取ることが苦手であることが原因となります。
- また、見知らぬものや大きな音に驚いて攻撃的になってしまうこともあります。
猫
- 家の中
- 犬と同様に何頭か一緒に暮らしている場合、ケンカに発展してしまうことがあります。
- 猫同士の相性、特に縄張り意識の強いオス同士や年齢差が大きいと相性が合わないことがあり、それが原因でケンカに発展してしまうケースが多いようです。
- ケンカを防ぐには環境を整えてあげることが必要です。
- ストレス対策の1つとして、ご自宅で用意しているトイレの数がいくつあるか確認してみましょう。
- 猫はきれい好きのため、自分以外の猫が使用した後のトイレは使わないことがあるため、「飼育頭数+1個以上」のトイレを用意することが良いとされています。猫のトイレについて詳しくはこちらをご覧ください。
- ストレスを感じ続けると体調を崩してしまうこともあるため、1頭で静かに過ごせる場所を作ってあげましょう。目が合う度に威嚇しあうなど、明らかに相性が合わない場合には居住空間を分けてあげた方が良いかもしれません。
- 新しい猫を迎える場合には、いきなり対面させずにお互いの気配を感じられる程度の距離感から徐々に近づけていき、先住の猫と相性が合うかどうかよく観察するようにしましょう。
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病気予防のためにも重要!猫にとって快適なトイレ環境を整えましょう
- 家の外
- 誤って外に出てしまい、他の猫の縄張りに侵入してしまったときなどにケンカになります。
- 外で暮らしている猫は猫免疫不全ウイルスなど感染症にかかっていることがあります。
- ケガをするだけでなく、感染症にかかる可能性も高いため、危険から猫を守るためにも外に出てしまわないように脱走防止柵を設置したり、窓や扉の開け閉めには十分に注意しましょう。
まとめ|ケンカをしない、させないためには?
家の中でのケンカを防ぐには、環境整備やストレス対策が重要です。
ケンカになりやすい状況をできるかぎり無くしてあげましょう。外でケンカを未然に防ぐために犬の散歩中はリードを短く持つようにしましょう。伸縮性のリードを使用する場合には、適度な長さで行動をコントロールできるように注意してください。
しつけも重要です。他の犬の姿が見えた時、近づいてきたときなどご家族の声を聞き落ち着いて行動できるよう、外出時でも「オスワリ」や「マテ」などできるようにしておきましょう。
基本的なしつけについてはこちらをご覧ください。
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適切に社会化を行うことによって不安やストレスに対しても過剰に反応せずに落ち着いて過ごすことができ、ケンカにつながりにくくなります。社会化についてはこちらをご覧ください。
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当院では子犬子猫の社会化のために定期的にしつけ教室、パピーパーティー、キトンクラスを開催しておりますので、ご興味のある方はお気軽にお問い合わせください。
